魚米、回転寿しやめるってよ。
小手指の回転寿し事情。
その後にやってきたのが、くら寿司。所沢西郵便局の方面。こちらもできた早々爆発的な人気で、小さな駐車場は10年は経ったであろう今でも満杯。
最後にできたのはバイパス沿いの交差点近くにある魚米だ。いわゆる元気寿司系列の100円均一業態で、最初は売りがイマイチわからず客足も伸び悩んでいたように思う。小手指においては。
外食業態の中でも、喫茶店と並んで唯一右肩上がり成長を続けてきた回転寿しだけれども、ついにかっぱ寿司が根をあげる。安売り競争を仕掛けた結果の自爆にも見えた。小手指店は平日の売上が悪かったのか、真っ先に撤退され、今はどう見てもかっぱ寿司な外観をそのまま居抜き、和風建築に大手カー用品店が入るというシュールな状態になっている。
持ち直してきたのは魚米だった。いわゆるスシロー的に明らかにネタがうまいし、スシローよりネタが豊富だ。オリジナル寿司にも積極的に取り組んでいる。ガチャガチャやら到着音声やらがうるさすぎるくら寿司が、小手指に多い年配層から嫌われたのかもしれない。客はみるみるうちに増えていった。
が、そんな絶好調の魚米が、先日ひと月ほど全面工事で休業していたのだ。あんなできたばかりでピカピカな店なのに?客足も絶好調なのに?なぜ?と思っていて、リニューアルある後に来てみたんだけど、見た目はそんなに変わってない。ところが席について恐ろしいことに気がついた。
寿司が回ってない。
回ってないんじゃない、正確には寿司を回すレールがないのだ。そう、この魚米では「回転寿し」をやめたのだ。その代わりに配膳電車のレールが3本に増えている。ドクターイエロー、フォーミュラカー、スペースシャトル。出てくる速度は寿司が回っていたころよりもずっと早いように体感した。
そりゃそうだ。誰だって回っている寿司よりもいわゆる「回らない寿司」が食べたい。作りたてで乾燥せず、ロスもない。くら寿司が死ぬほど開けづらくて「最高に乾燥しない皿」を開発してキャッキャしてたが、まるで阿呆ではないか。しかしこの手法では寿司ロボットも調理人もずいぶん大変では…。まあ、食う側にとっては杞憂でしかない。安くてうまくて、早いのだから最高だ。
もしかすると、小手指の魚米はその好調な客足で実験店舗に選ばれたのかもしれない。そしてそれは成功になりそうだ。ぐるぐると回る寿司は見ているだけでも楽しかったが、それがなくなったことで余計な滞在時間も減りそう。客単価は減るだろうけれど。
とにかく、回転寿しをやめた小手指の魚米はすごい。これはあと数年で魚米が天下取るかもしれんね。