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さよなら、小手指

近い将来に小手指を離れる小市民の小手指小記

小手指からホームセンターの「島忠」がなくなり、そして「島忠ホームズ」ができる。

小手指に古くから在り続けたランドマーク。1つは西友が誇るフラッグシップ、「西友」。もう一つが鉄オタたちのオアシス、「車両基地&陸橋」。そして全知全能のホームセンター「島忠」だ。

 

島忠は物心ついた時から、そこにあったように思う。

 

初めての補助輪付き自転車、姉と上下を奪い合った(負け確戦)二段ベッド、祖父が買ってくれた勉強机、流行してたローラーブレード、バスケットボール、途中から家族になった猫の消耗品。母の日のプレゼントにみすぼらしい花。みんな島忠にはあった。学生時代に東京へ行くときは、東京にはホームセンターがなく物価も高いと聞いていたので、わざわざ島忠で家具やら家電やらを購入し、引きずりながら西武線に乗って運んだものだった。まあ、引っ越した中野には、島忠があったのだが。ちなみにその後、引っ越した田無にも島忠はあった。なんだ、島忠はあるのだ、どこにでも。

 

そんな島忠が、今年遂になくなるという。

 

かねてから島忠の裏通りは463の抜け道として知られ、2台すれ違いもやっとのところ大渋滞ができるのだった。また、島忠の駐車場を抜け道にする人も多く、事故も頻発したのか、駐車場の出入口には注意書きもあるほどだ。そんな島忠の裏通りに新しい道路ができるため、島忠は立ち退くことになったのだろう。道路の予定地はもう10年位?前から決まっていたが、島忠はうんともすんとも言わずそこにあり続けたので、島忠が自ら撤退するまで道はできないのかと思っていた。実際、できるようだ。

 

私の想像する島忠のイメージは、とにかく薄暗く。明るいのは照明が売られている電器売場のみで、棚は子どもでは手が届かないほど高く、密集し、よくかくれんぼをしたように覚えている。そして家族に置いて行かれるのだ。不幸な子供だ。

 

それほどまでに記憶に残る店舗なのだが。まもなく閉店するそうで、店内ではセールが行われているという。私はまだ、寂しくて行くことができていない。でも、記憶に残すために行こうと思う、近々。店員さん言って、写真を撮らせてもらおうかなぁ、とも。

 

が、そんな悲しみにくれる島忠閉店のニュースだが、結局は近く、というかむしろ道路向かいの場所に新たに「島忠ホームズ」をオープンするというのだから、そりゃあいちいち感傷に浸っていることはない。むしろありがたいことだ。スーパー・ホームセンターが近所にできるのだ。これでもう、毎月瑞穂のジョイフル本田に行くことも無くなりそうだ。荷物運びが大変なのよね。

 

それにしても、この住宅密集地域である小手指のどこに島忠ホームズを作る余地があっただろうか?などと思っていたら、予定地はなんと株式会社鷺宮製作所の野球グラウンドだという。なんてことだ!ぶっちゃけ島忠はなくなっても感傷に浸る程度だが、サギノミヤのグラウンドがなくなるのは困ったことだ!

 

サギノミヤのグラウンドといえば、週末にもなれば草野球や少年野球が行われ、少年で、野球がうまくなかった私は、それをうらやましそうに、ヒーローを見るかのように土手の上から眺めたものだ。父とのキャッチボールが楽しみになった頃は、グランウド脇にある屋根付きのピーチャーマウンドで投球練習をしたこともあった。なれない大穴の空いたマウンドに足を引っ掛け、よく大暴投をしたもの。それを追う父の姿がなつかしい。

 

まあいいや。とにかく島忠ホームズはサギノミヤのグラウンドにできるらしい。いままさにガンガン骨組みが建っているところだ。開店予定日は、11月とも12月とも言われている。大型商業施設だというのに、早いな。骨組みは4階建てで、3~4階は屋内駐車場をイメージしているように見える。それにしてもデカイ。サギノミヤのグラウンドとはここまで大きいものだったのかと痛感させられる。正味、西友小手指店に匹敵する商業施設になりそうだ。

 

寂しくもあり、楽しみでもあり、そしてやっぱり悲しくもある。

 

島忠が小手指生まれ小手指育ちに与える影響は、小さくないのだ。